FALCONNECTの紹介~遠隔操作編~

導入(遠隔監視/操作)

「離れた場所にある機器を自席から操作出来たらいいのになぁ」というのは、前職で商品開発の業務を行っていた時からずっと思っていたことです。

例えば、

離れた場所にある試験機の計測値をPLCやロガーで取得した際に、試験室に行ってSDカードUSBメモリを挿抜した後、自席まで戻ってPCにデータを取り込む。
製品の出荷検査装置に組み込んだPLCにバグがあった際に、わざわざ現場に行ってPLCのラダーモニタを行い、修正&デバッグする。
リモートワークで自宅から作業する際に、セキュリティの問題から社内LANに繋げられない試験用ローカルPCにアクセスできないので、作業のためにわざわざ出社する。

などの時には毎回、遠隔操作が出来れば便利なのにと思っていました。他にもこういった事例は挙げればキリがありません。

他にも、実際の現場においても、装置のメンテナンス人員の人手不足や、装置トラブルから復旧までのダウンタイムロスなど、装置と保守・メンテナンス担当や装置メーカー担当が物理的に離れていることによる類似の課題が数々存在しています。

こういった課題を手軽に解消してくれるのが、IoT機器メーカーである株式会社GUGENが提供する「FALCONNECT」です。今回はこの商品の「遠隔操作」の機能について概要を紹介します。

目次

FALCONNECTとは

FALCONNECTは、「つけるだけIoTゲートウェイ」という名でおなじみのPUSHLOGの後継機種で、PUSHLOG同様に非常に簡単にIoT化が実現できる商品です。黒いスタイリッシュな筐体がカッコいいですね。

FALCONNECTの紹介

FALCONNECTには大きく、以下2つの機能があります。

①離れた場所にある機器を操作できる「遠隔操作」機能(=セキュア接続機能)

②離れた場所の機器からデータを集める「データ収集」機能(=遠隔監視機能)

今回は①の「遠隔操作」機能を中心に説明します。

FALCONNECTの遠隔操作機能で出来ること

「遠隔操作」機能を使うことで遠隔地の工場や装置、設備に対して、例えば以下のようなことが出来るようになります。

■遠隔操作の一例
・PLCのラダーモニタやラダーの読み書き、転送
・タッチパネルの作画、画面編集、転送
・VNC機能によるタッチパネルの画面取得
・ネットワークカメラの画像取得
・PLCやロガーのロギングデータの収集
・PCの画面共有やリモート操作
など。
それ以外にも、いろんなことが出来るようになります。

しかも、携帯回線を使っていて社内ネットワークに接続する必要もないので、社内のセキュリティ面を気にすることもありません。

まさに、冒頭に記載したかつての願望をクリアしてくれる魅力的な商品です。
(もっと早くこういう商品が欲しかったのにと心から思います。)

他にも事例を挙げると以下のようなものがあります。スライド4

いずれも、わざわざ現場に行って作業をする手間が省けるので、不要な出張回数の低減や、人手不足の解消などに大きく貢献できます。

たった10分で遠隔操作

とはいえ「遠隔操作」となると、なんかいろいろ設定が複雑だったり大変そうな印象もあると思います。

それに対して、FALCONNECT最大の特徴は、「たった10分で遠隔操作」です。

実際、FALCONNECTが手元に届いてから、実際に遠隔操作するまでにやらないといけないことはたった3つです。

①FALCONNECTに接続機器(Ethernetケーブル)及び電源ケーブル(DC24V)を接続する。
②ブラウザベースのツールにログインし、接続機器の設定をする。
③遠隔操作を開始する。(ツール上のボタンをクリックする)

以上です。

その他細かい設定などもありますが、基本的にはこの3つの作業を行うだけで、今すぐに遠隔操作を開始することが出来ます。(このあたりの実際の設定や、「本当に10分で立上げできるの?」といった検証は後日また改めて試していきたいと思います。)

それ以外のネットワークの設定やクラウドの設定、セキュリティの設定などは基本的に必要ありません。

その最大の特徴の理由は、ハードウェア本体に加え、携帯のSIM、クラウドシステムや設定ツールを全てオールインワンで提供しているからです。スライド5

なので、ネットワークに接続したり、携帯回線を契約したり、クラウド契約や設定したりする手間を大幅に省くことが出来ているのです。

世の中には他にも遠隔操作が出来るゲートウェイがいくつか存在しますが、これらを全てオールインワンで準備しているものは他にはありません。

遠隔操作の仕組み

では実際にはどのような仕組みで遠隔操作を実現しているのでしょうか。

一言でいうと、「携帯回線」+「VPN接続」の仕組みを使っています。

まず、FALCONNECTには携帯のSIMが内蔵されており、電源を投入するだけでネットワークを介してクラウドシステムにアクセスすることが出来ます。

次に「VPN接続」ですが、これは「Virtual Private Network」の略です。日本語では「仮想専用線」ですね。

これは、第三者には見えない仮想的なデータの通り道(トンネル)を作成することで、安全にデータをやり取りすることが出来る仕組みです。

イメージは以下の図のような形で、外からはトンネルの中身が見えないので、離れた場所とでも安全にデータのやり取りを行うことが出来ます。

VPN

安全な接続なので、FALCONNECTのツール上では実際には「セキュア接続」という呼び方をしています。

基本的には、VPN接続によってあたかも有線で繋いでいるかのように、遠隔地の機器に対して同じことが出来る、と理解してもらうのが良いかと思います。

VPN接続=セキュア接続機能によって、有線で接続して出来ることは基本的にはどんなことでも遠隔から出来るようになります。

まとめ

FALCONNECTのセキュア接続機能を使った遠隔操作は、立上げも非常に簡単です。

特に、
・装置の保守、メンテナンス人員の人手不足解消
・国内の様々な拠点の装置の一括管理
・トラブル時のタイムリーな復旧対応
などに興味がある場合は非常にピッタリな商品です。

今後は、FALCONNECTの実際の各機器との接続方法や設定方法、事例などを順次説明していきたいと思います。

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